何気ない会話の大切さ(今朝の出来事)

ITコンシェルジュ

2011年03月09日 14:32

内容だけを見れば、本当になんでもない会話のように見えて、実はとても大切な会話と言うものがある。

幾つかあると思うが、一つは悩んだり、迷ったりしている者への声がけ。

一人で問題を抱えている者は、一人で考えるがゆえに負のスパイラルに陥りがちだ。

そんな時に、周りのものが一言声がけをしてくれるだけでその思考迷路から抜け出せたり、勇気付けられたりするものだ。また、話を聞いてもらうことで思考に整理をつけたりといった効果もあるだろう。

ただ、声をかけるだけ、話を聞いてあげるだけで、相手の心情を軽くすることが出来ることがあるのだ。

その他、あいさつという会話もある。

今朝方、ITコンシェルジュが感じたのはこの例だ。

自宅を出る時に、スクーターでの出発準備をしていた時のことだ。

グローブを付け、ヘルメットをかぶろうかと言う時に、リビングと言う無料の情報誌を配布している中年女性と顔を合わせることになった。

通常、無料の情報誌等は受取人の許可などなく、無許可で配布されるものであるので、敬遠したいと言う方も多いのではないだろうか?

ITコンシェルジュも広告等だけの配布物は基本的に受け取りたくないと思ってしまうタイプなのだが、配布している人と顔を合わせることは余りないため、多少その気持ちが顔に出ていたかもしれないw

しかし、この中年女性はにこやかに「おはようございます!」と声をかけてきた。

挨拶をされて気分を害する人は余りいないのではないだろうか?

今まで顔を合わせた配布者が、余りにも自然に挨拶をしてくると言う経験は殆ど記憶にない。

大概は、「ぶすっ」とした無表情でさっさと配布だけして無言で立ち去るものだ。

ところが、この女性は顔見知りのごとく(実際には始めて見かける方だった)、ごく自然に挨拶してきたのだ。

こちらも思わず、挨拶を返す。

ITコンシェルジュはアパート暮らしなのだが、世帯数が多いわけではないので、その女性は手早くポストに配布物を入れ終わると、これまたごく自然に声をかけてきた。

中年女性:「今日も寒いですね~。」

ITコンシェルジュ:「ここ最近、急に冷え込んでますもんね。」

中年女性:「スクーター移動は余計に寒いでしょ?体調には気をつけてくださいね」

ITコンシェルジュ:「お互い気を付けましょう」

中年女性:「それじゃ失礼しますね~」

そういうと、自分の自転車で次の配布先へと向かっていった。

恐らく、1分にも満たない時間だっただろう。

さりげない挨拶、さりげない会話で、配布者への不信感や嫌悪感などまったく感じさせることなく仕事を終え、去っていく状況に、少々感動してしまったw

ITコンシェルジュもサービス業である以上、お客様とのコミュニケーションを如何に自然にこなし、相手に好意を持ってもらい、気持ちよく費用を出して頂くかを常に心がけ、また、注意しているものだ。

今までの実績から、それなりにこのコミュニケーション能力に自信もあったが、今朝あった女性のスキルには見習うべきものが多いと感じたのだ。

表現は悪いが、相手の警戒心を解き、相手に喜んでもらうのがサービス業の基本だと思っている。

もしかしたら、二度と会うことはないかもしれないが、ITコンシェルジュが頼んでもいないものを勝手に配布しているにもかかわらず、「読んでみようかな?」と思わせられたスキルの高さに、自分自身の行動や発言を見直せと無言で指摘されたような出来事だった。

どんな仕事でも、どんな場面でも、コミュニケーション能力は必要だと思う。

専門的な能力を身に付けたり、業務スキルを伸ばすことも大切だが、この女性のようなコミュニケーション能力をしっかり身に付けることこそ、基本中の基本なのではないだろうか。

たった数分間の間の出来事だったが、自分自身を見つめ直す、良いきっかけを与えて頂けたこの方にこの場を借りてお礼申し上げたい・・・

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